買ったマンションはあと何年住めるのか。耐用年数や長く住めるマンションの見極め方を解説
更新日: 2023.03.14目次
「同じマンションに何年住めるのかな?」と疑問に感じたことはありませんか。購入後から間もなくして買い替えになるのは避けたいですよね。
本記事では、マンション購入を検討している方に向けて、マンションの耐用年数や長く住める物件を見極めるポイントを解説します。
また、中古マンションを購入するときの注意点も紹介します。ぜひ、マンション購入の際にお役立てください。
マンションに寿命はあるの?
マンションの寿命は、管理が行き届いていれば100年以上です。国土交通省の調査によれば、鉄筋コンクリート造(RC構造)のマンションの平均寿命は68年、最長寿命は120年と発表されています。
この結果から、新築マンションを購入した場合、100年に渡って同じ物件に住み続けられることが分かります。
とはいえ、マンションの寿命は管理状況に大きく左右されるのが実情です。物件の構造ごとに適したメンテナンスを定期的に実施しなければ、寿命は短くなってしまいます。
参考:国土交通省 |「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書取りまとめ後の取組紹介
耐用年数と寿命は別物
耐用年数と寿命は混同して考えられがちですが、まったくの別物です。マンションの耐用年数とは、法律で定められた対象となる資産を使える期間のことをいいます。
一方、マンションの寿命とは使用期間に関係なく一定の理由により建物の維持が難しくなったときに使われる言葉です。耐用年数には明確な定義があるのに対し、寿命には定義がないのが特徴といえます。
耐用年数が過ぎたらどうなる?
「耐用年数が過ぎたら同じマンションに住み続けられないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
また、「あと何年で退去しなくてはならない」という決まりもありません。税務上の資産価値はなくなりますが、建物の状態によってはそのまま住み続けられます。
ただし、管理業者によっては法定耐用年数が過ぎたことを理由に、建物の取り壊しや大規模な修繕工事を実施する可能性があります。
マンションの構造別の耐用年数一覧
以下に、マンションの構造別耐用年数を表にしてまとめました。マンション選びの際に一つの目安としてお役立てください。
参考:国税庁 |「主な減価償却資産の耐用年数表」
中古マンションを購入するときの3つの注意点
次に、中古マンションを購入するときに気をつけるべきことを紹介します。マンション購入後、あと何年住めるのか考えながら生活するのは避けたいですよね。
中古マンションは新築マンションに比べると、築年数が経過していることが特徴です。長く住むことを考えているのであれば、注意点を押さえ慎重に物件を選びましょう。
長期修繕計画をチェックする
長期修繕計画とは、建物や設備の性能、品質を維持し劣化を防ぐ目的で、管理組合が作成する修繕計画のことです。
多くの場合、10年~30年ほどの期間を対象に、マンションの外壁塗装工事や排水管工事といった大規模な修繕工事をいつ、どれくらいの金額で実施するかの計画が作成されています。
中古のマンションを購入するときは、必ず長期修繕計画があるかチェックしましょう。もし、計画表がない場合、適切な時期にメンテナンスを実施できず長く住み続けられない恐れがあります。
長期修繕計画は、すべてのマンションで作成されているわけではありません。購入前に、きちんと確かめましょう。
修繕履歴を確かめる
マンションの修繕履歴には、不具合が生じたときの修繕方法や法定検査など、過去に実施した修繕の履歴が記されています。
中古マンションの購入に際し修繕履歴を確かめるべき理由は、購入を考えているマンションが定期的に修繕されているかチェックするためです。建築後、何も不具合が生じないマンションはありません。年数が経過すれば少なからず劣化します。
履歴が残っていても、修繕工事をした日時や工事の内容が記されていない場合があるため、いつどの業者がどのような修繕を実施したか必ずチェックしましょう。
修繕積立金が不足していないか調べる
修繕積立金が不足していなか調べるのも大切なポイントです。修繕積立金が不足している場合、入居者はさまざまな不利益を被ることになります。
修繕計画が立てられていたとしても、計画に見合う費用が用意できていないと工事はできません。適切な修繕ができないとなれば、マンションの劣化が進み住み続けられなくなってしまうでしょう。
上記の他にも、築年が経過したマンションの中には今の法律には合わなくなってしまったものもあるので注意が必要です。
長く住めるマンションを見極めるポイント
最後に、長く住み続けられるマンションの見極め方を紹介します。基準となる耐用年数が日本全国にあるマンションのすべてが当てはまるとは限りません。同じマンションに何年住めるかは、修繕の頻度や立地条件によって異なります。
管理状況
長く住めるマンションの特徴は、管理が行き届いていることです。購入を検討しているマンションの管理状況を見極めるためには、次のポイントを意識してチェックしてみましょう。
- 専有部分と共用部分の設備
- 共用部分の手入れ具合
設備は、内装や外装よりも劣化が早く汚れも目立ちやすい箇所です。特に、給水設備や排水設備は毎日の生活を支えるうえで大切な設備となるため、きちんとチェックしましょう。
しかし、設備の中の劣化具合は目視では把握しにくい場合もあります。内覧するときに、給水設備の交換が完了しているか、年式はいつのものか不動産会社の担当者に尋ねると良いでしょう。
また、廊下やエレベーター、ゴミ捨て場などの共用部分の手入れ具合もよく見るべき場所です。内覧のときは、専有部分だけに気を取られがちですが、共用部分もしっかりと見なくてはなりません。
廊下にゴミが散らかっている、エレベーター内にほこりが溜まっているといったマンションは、管理が行き届いていない恐れがあります。細部までチェックしましょう。
立地条件
同じマンションに何年住めるかは、立地条件によっても変わります。たとえば、海の近くにあるマンションは日々潮風にさらされているため、その分劣化が進みやすい傾向にあります。
また、台風がよく発生するエリアにあるマンションなら、強風や豪雨の被害に遭う恐れもあるでしょう。
もし、海に近いエリアや台風が多いエリアのマンションの購入を検討しているなら、そのエリアに合った対策を講じている物件を選ぶことをおすすめします。
ここで重要になるのは、具体的な対策を不動産会社の担当者に尋ねることです。単に対策していると言われただけでは、どのような対策を講じているのか分かりません。
「塩に強いコーティング剤を使っている」「雨をはじく塗装剤を使っている」など具体的な対策を聞いてから購入を検討すると良いでしょう。
劣化対策
劣化対策はマンションによって異なります。何の劣化対策も講じていない物件は、長く住み続けることが難しいでしょう。
具体的な劣化対策を実施しているマンションを選ぶのも良いですが、おすすめなのは劣化対策等級が付いている物件を選ぶことです。
劣化対策等級とは、住宅性能表示制度による建物の評価項目の一つで、建物の性能を維持するための対策の程度を3等級で評価したものをいいます。
等級1は、建築基準法で定められた対策が講じられているマンションのことで、等級2はおよそ50~60年、2世代に渡って耐久性がある物件のことを指します。さらに、等級3は、およそ75~90年、3世代の耐久性を持つマンションのことです。
長く住むことを前提にマンション購入を進めているのであれば、等級2~3の物件を選ぶことをおすすめします。
築年が古くても人気のあるマンションには、ヴィンテージマンションと呼ばれるものもあります。
気になる方はこちらの記事も確認してみてください。
よくある質問
Q1. マンションに寿命はありますか?
国土交通省の調査によれば、鉄筋コンクリート造(RC構造)のマンションの平均寿命は68年、最長寿命は120年と発表されています。
Q2. マンションの寿命で重要な要素は何ですか?
管理状況です。大規模修繕を定期的に実施している、日常的にきちんと清掃されていることなどが寿命に影響してきます。
Q3. 耐用年数=寿命ですか?
耐用年数と寿命は別物です。耐用年数とは、法律で定められた対象となる資産を使える期間です。
Q4. 耐用年数が過ぎたら、もう住めませんか?
税務上の資産価値はなくなりますが、建物の状態によってはそのまま住み続けられます。
Q5. 築年が古い物件を購入する時は何に注意すれば良いですか?
長期修繕計画、修繕履歴、権利に関する問題を特に注意して確認しましょう。
Q6. 良いマンションかを見極めるポイントはありますか?
管理状況、立地条件見ることで、ある程度良いマンションか判断することができます。
まとめ
マンションには法定耐用年数が定められているものの、手入れ次第で何十年も住み続けられます。今回紹介した長く住めるマンションを見極める方法を参考に、最適な物件を見つけてみてください。
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