マンションを買うあなたへ|物件探しの手順と契約の流れ
更新日: 2023.03.16一般的に人生において、もっとも大きな金額の買い物は『マイホーム』となるでしょう。
それだけに、マイホームの購入にむけて、事前に悩んだり、考えたり、迷いに迷ったり。
検討すべき項目、内容が多岐にわたり存在しています。今回は、物件を探す際の手順と購入における契約の流れについて、分譲マンションの購入時を例とし、順をおって経緯を説明していきます。
分譲マンションを購入する流れについて
分譲マンションの物件探しから購入までの流れについては、知人から購入する場合や、競売で購入する場合など、さまざまな購入フローが考えられますが、ここでは不動産会社を通じて購入する、一般的な流れについて考えます。
また後述する流れだけではなく、たまたま現在の住まいの近くに、新しいマンションが建設されたことにより、モデルルームを見学した結果、最寄り駅だけではなく子どもの学区も変更する必要がないことから、即決で購入することも考えられます。
まずは理想の物件をイメージしておく
分譲マンションが良いのか、一戸建てがよいのか。
購入する前に、まずは理想の物件イメージを膨らましていきます。
もちろん、建物の形状だけではなく、間取りや必要な部屋数、マイホームを購入するための資金計画も1つです。
さらには、通勤経路を踏まえて、最寄り駅はどこが良いのか、使用する鉄道は何線が良いのか、また子どもの学校区はどこが良いのか、などなど細かな内容についても理想とする物件を考えます。
あまり詳細に考えすぎると、この理想に見合った物件を探すことは難しくなりますが、まずは妥協をすることはなく、自分が思い描く「本当の理想の物件」は、どのようなものなのかを考えておくことは大切です。
まだ見ぬマイホームに思いを巡らせること。
ひょっとすると、これは1つの幸せな行為なのかもしれません。
資金計画と物件探しを同時に考えていく
ある程度のイメージや方向性が固まったあとは、資金計画を考えます。
ただ、実際の住宅ローンの支払額や金利手数料、諸費用などの指標については、不動産会社の担当者から、実際の物件を例として、ローン計算をふくめて、いくつかのプランを提示してもらえるものです。
そのため事前に考慮すべきなのは、世帯年収と今後の年収推移、そしてライフイベントによる出費について程度で十分です。
ただ、マイホームの購入費用について総額でいくらぐらいまでと考えるのかは、右肩上がりで年収が増えていた時代と異なり、どのような収入推移をしていくのか想像がしにくいところがあるため、難しいかもしれません。
それでも、今の年収を横ばいとして考えて、いくらまでなら支払うことができるのか。
家賃と比較して簡単にでもイメージをしておくことで、今後の不動産会社の担当者との商談がスムーズになるといえます。
物件を見学することで、イメージと現実をすり合わせる
ここまでで、ある程度イメージしている理想の物件と資金計画が見えてきたと思います。
そのうえで、実際の物件を見学することにより『理想と現実のすり合わせ』ができます。
オープンハウスやモデルルームを見学することで、間取りや立地などが理想と一致しているのか、また資金面において理想とする物件の販売価格が、購入希望価格と大きく離れていないかなどを考えていきます。
もし、今のお住まいの近くにおいて、オープンハウスがある場合は、事前に見学をすることにより、そのイメージを膨らます方法もあります。
ただし、理想のイメージを持つ前に物件を見学した場合は、どうしても実際に見た物件の設備や仕様に、理想が引っ張られる傾向があるため、できるだけ理想のイメージを持ってから、物件の見学におもむくことをおすすめします。
住宅展示場で複数のハウスメーカーを比較する
実際に物件を見るにはオープンハウスなどが一般的ですが、住まいの近くに住宅展示場などが開催されているのであれば、ぜひ足を運んでみるのが良いでしょう。
住宅展示場には、複数のハウスメーカーがモデルルームを建設し、営業担当者を常駐させているため、複数の会社の物件や担当者の説明を、簡単に比較できます。
住宅展示場は一戸建てが主ですが、間取りや住宅ローンの参考になることも多く、また分譲マンションの営業も兼ねていることも少なくありません。
分譲マンションは建物自体も非常に重要ですが、不動産会社の担当者がしっかりとした説明をしてくれることも見逃すことができないため、少し「営業慣れ」しておくことです。
相性の良い営業担当者を、比較しながら探すことができる住宅展示場は、最適な場所だといえます。
ハウスメーカー・仲介会社に物件探しを依頼する
一方、大手ハウスメーカーや、マイホームの売買を仲介する不動産会社に対して、物件探しを依頼することは、昔からある有効な手段です。
マンションを取り扱う一社ごとに依頼を行う必要がありますが、そのぶんだけ丁寧に対応してもらえる傾向にあります。
また不動産の売買における仲介業者にも、得意な分野、不得意な分野が存在しますので、分譲マンションを購入する際には、マンションを専門としている仲介業者を探すことがおすすめです。
優先順位を付けて現実的な物件を探す
実際に不動産会社の担当者と話をしたり、物件を見ることによって、思い描いていた理想のイメージと現実において、異なる部分が出てくることでしょう。
このときに重要なのは、理想と現実が異なる部分、ギャップに対して妥協できる点、できない点を明確にしていく、その中でもしっかりと優先順位をつけていくことです。
全てにおいて妥協する必要はありませんし、理想のイメージすべてを求めるのは少し難しいかもしれません。
たとえば、広いお風呂は絶対に譲れない!アイランドキッチンにしたい!リビングは12畳は欲しい!リモートワーク環境の整った書斎が欲しい!などなど、希望する理想に対して何を取捨選択するのか。
ここは世帯年収による資金面も含めて、擦り合わせていく必要があります。
理想の物件に出会えたら:契約に向けた手続きを行う
めでたく分譲マンションの購入が決まった際は、契約に向けた手続きを行っていきます。
分譲マンションの購入には、大きく2つのパートに分類できます。
1つは、ここまで記載したように、理想の物件を探し求めて購入を決めるというところ。
そしてもう1つが、購入を決めた物件に対して、売買契約を締結するといった事務作業に関する対応です。
正直、前者の部分については、理想を求めて、いろいろな物件を見たり悩んだりと楽しいスキームですが、後者に関しては専門用語が飛び交い始めるなど、仕組みも難しく、あまり楽しいものとはいえません。
しかし不動産売買契約は、人生における最大級に高額な金額の契約であることから、この後のスキームは、とても重大な内容です。
住宅ローンの事前審査申込み
売買契約の締結が決まった後は、分譲マンションの購入金額に対して、住宅ローンの仮審査を金融機関に依頼をしています。
これは購入金額から頭金を差し引いた「実際に住宅ローンとして借りたい金額」を、買主(購入者)に返済能力があるのかどうか、金融機関が確認する作業です。あくまでも簡易的な審査内容ですので、この仮審査でOKとなったのちに、本審査でNGとなることも少なくありません。
ただし、世帯年収から計算したときに、どの程度の金額までは借入することができるのかなど、目安となる金額などは把握できます。
売買契約や重要事項説明を行い締結する
不動産会社売買契約における契約書の説明や、宅地建物取引士からの重要事項説明をうけた後で、ついに分譲マンションの売買契約を締結します。
なお、重要事項説明は以前まで、不動産会社の事務所などに実際に訪れて対面で実施する必要がありましたが、近年ではIT重説としてウェブ上で実施することが可能となりました。
このIT重説は、あくまで重要事項の説明をウェブ上で行えるものであり、書面は郵送などを利用し互いに押印する必要があります。
しかし、コロナウイルスの流行による影響もあり、不動産業界のみならず、全体的な商談における契約締結がオンライン化される流れがあり、2022年5月より不動産の売買契約においてもウェブ上で完結できるようになりました。
なお、記名が必要なことに変わりはありませんが『自筆である必要はない』ため、タブレットやスマホで記名することが可能です。
住宅ローンの審査結果
売買契約が完了後に、金融機関に対して本審査の依頼を行い、住宅ローンの借入契約が可能かどうかの結果を受け取ります。
もし、審査の結果、住宅ローンの借り入れが難しいとなれば、分譲マンションの売買契約そのものを解除する必要が発生します。
その際、契約書の条項に『金融機関における住宅ローン審査に落ちた場合は、自動的に売買契約を解除し手付金は全額返金とする』旨を締結していなければ、支払っている手付金が解約手付となり、返金を求めることができなくなります。
この条項を『住宅ローン特約』といいます。
内覧会により設備などの最終確認
無事に、住宅ローン契約も締結が完了した後は、不動産の売買契約について履行します。
なお、相手側が契約履行前であれば、手付金の放棄により契約を解除することが可能ですが、その後は手付金放棄ではなく違約金として損害賠償が必要となることには注意が必要です。
また、実際に購入した分譲マンションについて、相手方の契約履行となる引き渡しが実施される前に、不動産会社やハウスメーカーの担当者の立ち会いにより、内覧会を実施するのが一般的です。
建具や細かい不具合、また売買契約時の説明と異なる点などが存在しないか、しっかりと確認することが重要であり、万が一、問題点があれば必要に応じた対応を依頼します。
引き渡し時に不具合が確認できない場合は、そのまま引き渡しとなりますが、入居後に問題点が発覚した場合は「契約不適合責任」が適用されるかを判断し、売主に対して修繕や補修、または契約金額の削減を求めることが可能です。
諸費用など残金支払い・引き渡し
契約に関するとりまとめが完了したら、諸費用や中間金となる残金を支払い、住宅ローンの手続きを行います。これにて買主の契約履行が完了します。
また、物件の引渡しも完了し、分譲マンションへ引っ越しを完了させることで、マンション購入における売買契約は完了です。ただし、前述のとおり、実際に入居してから不具合や建物に対する問題点が発覚した場合は、売主に対応を求めることになりますので、これで完全に完了とも言い切れません。
もちろん、何のトラブルもなく、ストレスを感じることがないまま、快適な新生活を過ごすことが理想ですので、ここで完了となることが理想です。
よくある質問
Q1. マンション購入でまずするべきことは何ですか?
理想の物件のイメージを具体化しておくことと、予算を決めておきましょう。
Q2. マンション購入で内見は必要ですか?
必ず内見することをおすすめします。
写真で良いと思っても、実際に見るとイメージと違うこともあります。
Q3. なかなか理想にピッタリ合うマンションに出会えません。
住宅で100%理想に合うものを見つけることは難しいです。
希望条件に優先順位をつけて取捨選択できるようにしておくと決断しやすいです。
内装面で条件が合わないのであれば、フルスケルトンでリフォームすることを前提に探してみるのも選択肢の一つです。
Q4. 理想の物件に出会えた後の購入の流れを教えてください。
購入申し込み、住宅ローンの事前審査申し込み、売買契約の締結、住宅ローンの本審査、残金決済・引き渡しの順で手続きが進んでいきます。
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