【売却理由から探る】良い収益物件の見極め方|オーナーチェンジ物件をなぜ売るのか?
更新日: 2023.03.07目次
入居者がいる状態で収益物件を売買する「オーナーチェンジ」。賃料収入もあるはずなのに、なぜ売却するのか気になったことはありませんか?
オーナーチェンジ物件を購入しようとしている方の多くは投資目的です。儲からなければ意味がありませんよね。
売却理由は、その物件を購入しても良いか、危険かを判断する重要な材料の一つになります。
この記事では、オーナーチェンジ物件の売却理由を紐解きながら、物件を見極める視点を解説します。
オーナーチェンジ物件とは?
オーナーチェンジ物件とは、入居者がいる状態で販売されている収益物件になります。
つまり、物件のオーナー(所有者)のみ変わる物件ということです。
区分マンション、アパート1棟など種類は異なっていても、入居者が居住中のままオーナーが変更になる場合はオーナーチェンジ物件と呼ばれます。
なぜ売る?オーナーチェンジ物件を売却する7つのケース
それでは早速、売却理由を紹介しています。
危険度と注意ポイントも記載していますので、参考にして見てください。
理由1:物件が満室になり価値が高くなった【危険度:★☆☆☆☆】
まずは1棟もの特有のケースです。
不動産投資の上級者がオーナーである場合が多いですが、空室が多かった物件を安く購入し、満室にして価値を高め、キャピタルゲイン狙いで売却しているようなケースです。
満室であれば家賃収入も高く、数字上は非常に魅力的に見える物件が多いのが特徴です。
しかし、適正な方法以外で空室を埋めていた場合は、購入後すぐに入居者が退去してしまう、という事態も考えられます。
面倒でも、レントロールに目を通し、違和感がないか、入居者の属性は問題ないか確認するようにしましょう。
また、一棟ものは設備の交換や修理が同じタイミングで複数発生する可能性もあるため、そのことも視野に入れて購入を検討してください。
理由2:資金が必要になった【危険度:★☆☆☆☆】
まとまった資金を調達するために売却するケースです。
区分マンションでもよくあり、以下のような理由が挙げられます。
- 他の収益物件を購入
- 事業資金に充当
- 借金返済
- 子どもの学費
- 自宅購入費用
この場合は、売主の事情によるものなので、売却理由としての危険度は低いです。
理由3:いずれ住む予定だったが、その予定がなくなった【危険度:★☆☆☆☆】
転勤等で、数年後にまた戻ってくる予定で一定期間限定で賃貸に出したけれど、戻る予定がなくなったというケースです。
賃貸のままでも良いけれど、遠方で管理も手間という理由や、転勤先で新たに自宅を購入するために、ローンを完済しておきたい、といったニーズが挙げられます。
理由4:相続が発生して管理が難しくなった【危険度:★★☆☆☆】
収益物件を相続したけれど、未経験である不動産管理をする手間やリスクを避け、早く売却して現金化をしたいといったケースです。
また、相続税の支払いのために、現金化を急ぐという理由で相場よりも安く販売される場合もあります。
物件の詳細をわかっている人ないない場合があるため、賃貸借契約書や修繕履歴などが揃っているか、管理会社との契約がどうなっているのかなど、確認しておく必要があります。
理由5:収支が悪化した【危険度:★★★☆☆】
収支悪化の理由によっては危険度がぐっと高くなります。
収支悪化には以下のような理由があげられます。
- 返済比率が大きく月々の返済額が大きい
- 管理費や修繕積立金が増額になり、支出が増えた
- 設備の修繕費がかさんだ
- 想定より低い賃料で貸してしまった
最初の理由は、オーナー個人が起因になるため危険度は低いです。
管理費等の値上げについては、マンションに長期計画が作成されているのか、今後の値上げ計画はあるのかを確認して、許容できるか判断しましょう。
設備の故障は、どの物件でも起こります。
何の設備がどんな理由で修繕が必要になったのかを確認しましょう。
老朽化が原因であれば、修繕履歴を確認の上、他の設備があとどのくらいで修繕が発生しそうか、支出を予測しておきましょう。
(設備の修繕をめぐって、入居者とオーナーが揉めているケースも考えられますので、少し注意が必要です)
理由6:建物や設備の老朽化【危険度:★★★★☆】
前項と似ていますが、これは、建物や設備の老朽化によるトラブルや修繕費の高騰を「見越して」売却しているケースです。
今後、修繕費や対応コストがかさむ可能性があるため、築年が経過しているのに、一度も修繕履歴がない物件は慎重に検討しましょう。
また、長期修繕計画が作成されていない物件などは、今後修繕積立金が旧に値上げされたりする可能性もあるため、建物自体の管理状況も注視する必要があります。
理由7:入居者の属性に問題がある【危険度:★★★★★】
危険度がぐっと高くなるのが、入居者に問題がある場合です。
例えば、
- 家賃の滞納が多い
- 近隣住民とトラブルを頻繁に起こす
- 難癖に近いクレームが多い
- 大幅な家賃交渉をしている
- 無理な修繕を依頼してくる
こういった条件に当てはまる入居者がいる場合、少し損をしても売ってしまいたいというオーナーは少なくありません。
また、入居者に問題があるかというのはオーナー、もしくは不動産会社の担当者にきちんと聞かないと教えてもらえないケースもあります。
どんな入居者なのかはきちんとヒアリングをして、回答が曖昧であったり、不信感を感じるようであれば、数値上魅力的な物件であっても見送るのが吉の場合も多いです。
オーナーチェンジで確認すべきチェックポイント
上記を踏まえて、オーナーチェンジで確認すべきポイントをまとめておきます。
入居者関連
- 入居者属性
- 入居者とのトラブル
- 賃貸借契約書の内容
修繕関連
- 修繕履歴を確認する
建物関連
- 管理費等の値上げ計画の有無と金額
- 建物の管理状況
管理関係
- 管理会社との契約内容
その他
- 部屋の位置
- 周辺環境
【売りたい人向け】懸念事項がある収益物件を売却するには?
ここまで、オーナーチェンジ物件の購入検討者向けの内容でしたが、ここで、売却検討者向けの内容に、売却理由が渋いときにどのような売却戦略が良いのかを記載します。
売却期限が決まっていない
売却期限が決まっていない場合は、賃借人と交渉してみるのも一つの手です。
退去交渉をする(普通借の場合)
高く売却したから、という理由で入居者を退去させることはできず、更新を阻止することもできません。
そのため、立退料を支払う前提で交渉するか、
再契約不可の定期借家契約に切り替えた上で、契約満了を待つ、という手法になります。
定期借家に切り替える際は、賃料減額などでお得感を出したうえで交渉していくことが一般的です。
賃料値上げをする
賃料を値上げして、利回りを高くすることで売却しやすくする方法です。
ただし、賃借人も簡単には受け入れてもらえない可能性が高いです。
売却期限が決まっている
値下げ
売却期限が決まっている場合は、長期戦が見込まれる退去交渉や値上げ交渉は効率的ではありません。
残念ながら、値下げをするのが効果的な手段になります。
買取業者
とにかく早く売却したいという場合は、買取業者への売却も検討しましょう。
ただし、買取価格は市場価格よりも低くなるのが一般的です。
賃料収入を得ながら長期的に売却活動をするのと、すっぱり売却してしまうのと、どちらがメリットが大きいかを考えてから決めるのがおすすめです。
よくある質問と答え
Q1. オーナーチェンジ物件とは?
オーナーチェンジ物件とは、入居者が居住している状態で販売されている収益物件です。
Q2. オーナーチェンジ物件を売却するケースは?
以下のようなケースがあります。
- 満室になった(一棟マンションのとき)
- 資金が必要になった
- 住む予定がなくなった
- 管理が煩わしい
- 収支が悪化した▶︎注意
- 建物の老朽化▶︎注意
- 入居者とのトラブル▶︎注意
Q3. オーナーチェンジ物件を購入するときに確認すべきことは?
少なくとも以下は確認しましょう。
- どんな人が住んでいるか
- トラブルは発生していないか
- 修繕積立金などの値上げの予定はないか
- 周辺環境は問題ないか
Q4. より良い条件で収益物件を売却するには?
以下のような対策があります。
- 退去交渉
- 賃料値上げ
Q5. 買取業者に売るのはどんなとき?
以下のような場合は買取業者も検討しましょう。
- 至急売却したいとき
- 室内の状態が悪いとき
- 利回りが低いとき
- 築年が経過しているとき
まとめ
オーナーチェンジ物件の売却理由ごとに、注意点を解説しました。
これから購入される方にはより良い物件の購入のために、
売却を検討されている方にはより良い条件での売却のために、この記事が参考になれば幸いです。
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