不動産投資ローンの借り換えは慎重な判断を|メリット・デメリットを解説
更新日: 2023.03.16目次
不動産投資をする際に、不動産投資ローンを借りるという方が多くいらっしゃいます。
選択した不動産投資ローンが、借りたときには適切なローンだったとしても長年返済していくことにより、他の不動産投資ローンの方が運用に有利になるローンが登場する場合もあります。
そのようなときには、不動産投資ローンに借り換えをすることを検討してみましょう。
不動産投資ローンの返済は、投資計画に大きな影響を与えるため、より良い返済条件になる不動産投資ローンに変更することが投資計画の改善にもつながります。
本記事では、投資計画の改善につながる不動産投資ローンの借り換えについて解説していきます。
不動産投資ローンの借り換えとは
不動産投資ローンの借り換えとは、現在借りている不動産投資ローンよりも良い条件の不動産投資ローンへ乗り換え、返済条件などを見直すことをいいます。
借り換えのしくみ
現在借りている不動産投資ローンは、借り換える不動産投資ローンにより一括返済をします。
そして、現在借りている不動産投資ローンは無くなり、新たに借り換えた不動産投資ローンだけを返済していくことになります。
借り換えのメリット
不動産投資ローンを借り換えることには、金利負担を減らすことができる、借り換え特典を受けることができるなど多くのメリットがあります。
ここからは、不動産投資ローンを借り換えることのメリットを5つ紹介していきます。
金利負担を減らすことができる
不動産投資ローンを借り換えることによって得られるメリットの1つ目は「金利負担を減らすことができる」ことです。
不動産投資ローンには金利が設定されており、金融機関は金利を利息として収益を上げています。
この金利が高い状態になると、不動産投資ローンを全額返済したときに借りたときの金額より相当高い金銭を支払うことになってしまいます。
例えば、2億円を金利3%で借りて35年間繰り上げ返済などせずに返済した場合、金利の影響で最終返済総額は約3億2,300万円になります。
この場合借りたのは2億円ですが、ローン返済総額は約3億2,300万円になるため、金利負担は約1億2,300万円ということになります。
このように金利負担は重い負担となるため、少しでも減らしておくことが大切なこととなります。
月々の返済額を減らすことができる
不動産投資ローンを借り換えることによって得られるメリットの2つ目は「月々の返済額を減らすことができる」ことです。
借り換える不動産投資ローンの金利が現在借りている不動産投資ローンより低くなると、月々の返済額も低くなります。
1億円を金利3%、35年返済した場合、月々の返済額は約38万5,000円です。
1億円を金利2%、35年返済の不動産投資ローンに借り換えした場合、月々の返済額は約33万1,000円と約5万円の差が出てきます。
このように月々の返済額にも大きな違いが出てきます。
借り換え特典を受けられる
不動産投資ローンを借り換えることによって得られるメリットの3つ目は「借り換え特典を受けられる」ことです。
不動産投資ローンを借り換えるだけで、お得な特典を受けることができるケースがあります。
金融機関によっては不動産投資ローンを借り換えるだけで、クレジットカードのゴールドカードの年会費が無料になったり、借り換え限定の金利優遇が受けられるなどのキャンペーンを実施していたりする場合があります。
より自分に合う金融機関が見つかる
不動産投資ローンを借り換えることによって得られるメリットの4つ目は「より自分に合う金融機関が見つかる」ことです。
より自分に合う金融機関が見つかることは、不動産投資をするにあたってかなり重要なことになります。
不動産投資を上手く運用していくことができた場合、収益物件を買い足していくという流れになります。
買い足していくには不動産投資ローンをより多く借り入れる必要があります。
このときに自分に合った金融機関であれば、不動産投資ローンの追加に対応してくれたり、金利を優遇してくれたりします。
そのため、自分に合った金融機関を発見するかどうかで、今後、不動産投資が軌道に乗っていくかどうかが変わってくる可能性もあります。
保険の見直しができる
不動産投資ローンを借り換えることによって得られるメリットの5つ目は「保険の見直しができる」ことです。
不動産投資ローンを借り入れする際には、団体信用生命保険に加入します。
団体信用生命保険とは、ローンの返済中に借りている人が死亡したり、高度障害になったりした場合、保険を利用しローンの残額をすべて返済することができる保険のことです。
この団体信用生命保険は日々更新されており、不動産投資ローンを借り換えることにより、最新の内容の団体信用生命保険に加入し直すことができます。
借り換えのデメリット
不動産投資ローンを借り換えることには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
ここからは、不動産投資ローンを借り換えることのデメリットを4つ紹介していきます。
一括返済が必要
不動産投資ローンを借り換えることのデメリットの1つ目は「一括返済が必要」なことです。
不動産投資ローンを一括返済するときには、一括返済手続きや抵当権抹消などの費用がかかります。
また、金融機関によってはローンの一括返済に違約事項が設定してあるときがあります。
このように不動産投資ローンを一括返済する場合には費用がかかるため、どの程度費用がかかるのかなどをあらかじめ把握しておく必要があります。
諸費用がかかる
不動産投資ローンを借り換えることのデメリットの2つ目は「諸費用がかかる」ことです。
不動産投資ローンを借り換える場合、返済費用がかかるのと同時に、新たに不動産投資ローンを借り入れるための費用が必要になります。
不動産投資ローンを新たに借り入れるときの諸費用は、次のとおりです。
- ローン事務手数料
- ローン保証料
- 印紙代
- 登録免許税
- 抵当権設定登記費用
- 団体信用生命保険料
これらの費用の額は大きな金額になるため、諸費用を支払っても不動産投資ローンを借り換えた方がお得になるのかシミュレーションをしておくことが必要です。
必ずしも返済額が減るとはかぎらない
不動産投資ローンを借り換えることのデメリットの3つ目は「必ずしも返済額が減るとはかぎらない」ことです。
ローンには変動金利や固定金利などの金利タイプがあります。
変動金利は金利が低く設定されているものの、基準金利が上昇した場合には基準金利につられて金利が上昇していきます。
一方、固定金利は当初から金李が高めに設定されているものの、基準金利が上昇しても固定期間中は金利が上昇しません。
そのため、現在は固定金利でローンを借りおり、借り換えたローンを変動金利にした場合、最初は借り換えたローンの金利が低くても、将来的に現在借りているローンの方が低いという状態になることも考えられます。
借り換えができない場合もある
不動産投資ローンを借り換えることのデメリットの4つ目は「借り換えができない場合もある」ことです。
不動産投資ローンを借り入れるためには、現在の勤務先や年収、他のローンの借り入れ状況などが審査されます。
そのため、以前は不動産投資ローンを借り入れることができたとしても、現在は不動産投資ローンを借り入れることができないケースもあります。
また、借り入れることができたとしても借入限度額がかなり下がっているということもありえます。
このような状態になってしまっている場合は、借り換え自体おこなえません。
借り換えの流れ
不動産投資ローンを借り換えるときの流れは、次のとおりです。
不動産投資ローンの借り換えは、基本的に以下の流れになります。
- 新たにローンを借り入れる予定の金融機関のローン仮審査
- 新たにローンを借り入れる予定の金融機関のローン本審査
- 現在借りているローンの金融機関へ一括返済可能日や返済額を確認
- ローンの本審査に通過
- 新たな金融機関から借りた資金を利用して現在借りているローンの金融機関へ一括返済
- 抵当権抹消登記と抵当権設定登記を同日におこなう
不動産投資ローンの借り換えをするには、1ヶ月以上の期間がかかるケースが多いため、時間に余裕を持っておこないましょう。
また、借り換えに必要な書類を金融機関に確認しておくことも必要です。
よくある質問
Q1. 不動産投資ローンの借り換えとは何ですか?
現在借りている不動産投資ローンよりも良い条件の不動産投資ローンへ乗り換え、返済条件などを見直すことです。
Q2. 不動産投資ローンを借り換えるメリットは何ですか?
金利負担を減らすことができる、借り換え特典を受けることができる、月々の返済額を減らすことができる、保険の見直しができる、などのメリットがあります。
Q3. 団体信用生命保険とは何ですか?
ローンの返済中に借りている人が死亡したり、高度障害になったりした場合、保険を利用しローンの残額をすべて返済することができる保険のことです。
Q4. 不動産投資ローンを借り換えるデメリットは何ですか?
一括返済が必要、諸費用がかかる、必ずしも返済額が減るとは限らない、借り換えができない場合もある、などです。
Q5. 住宅ローンから不動産投資ローンに借り換えるのはどんな場合ですか?
自宅を賃貸に出す場合などです。ただし例外もあるため金融機関への相談が必須です。
まとめ
不動産投資ローンを借りているときにより良い不動産投資ローンが登場した場合、乗り換えることで返済を楽にすることができます。
ローン返済は投資計画に大きな影響を及ぼすため、ローンの借り換えは投資計画を改善する有効的な手段になります。
しかし、不動産投資ローンにはデメリットもあり、一括返済や新たにローンを借りるときの諸費用がかかること、金利タイプによっては新たに借りる金利の方が高くなってしまう可能性があることなどには注意が必要です。
不動産投資ローンの借り換えをする場合は、本当に借り換えた方が得になるのかを検討してから借り換えることをおすすめします。
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