マンション売却における「買取」の仕組みとは?仲介との比較で解説
更新日: 2023.03.13目次
分譲マンションなどマイホームの売却を検討する場合、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
この仲介という仕組みだけではなく不動産会社が直接、買主となり自ら購入する『買取』という仕組みがあることは、あまり知られていません。不動産の買取は、あまり耳慣れない ですが、その仕組みとメリットさえ理解すれば、とっても使い勝手の良い仕組みです。
マンション売却における買取の仕組みについて、仲介と比較するとともにメリットについて解説します。
仲介と買取の違い
不動産会社に依頼する仲介と買取について、大きく異なるのは買主となる購入者です。
仲介は不動産会社が広告活動を行うことで買主を広く募集し、売買契約を成立させることを目的とします。
また、買取は不動産会社が自ら買主となり購入することにより、売買契約を成立させます。
仲介の仕組み
マンション売却における仲介とは、不動産会社に対して買主となる購入者を探してもらうよう依頼することで、売買契約の成立を目指します。
そのため購入希望者が見つからなければ、いつまでもマンションは売れないことになります。
仲介を依頼した場合の一般的なスキームは以下のとおりです。
- 査定を依頼する
- 媒介契約を締結する
- 広告活動により購入希望者を探してもらう
- 問い合わせ対応をする
- 内覧者の対応をする
- 売買条件の確定
- 売買契約締結
- マンションの引き渡し
ここに記載した以外にも、実際に不動産会社が購入希望者を探してみた結果により、売買金額の値下げの検討など、売却価格の見直しなども必要です。
仲介の場合、売却について不動産会社に相談してから、契約が成立するまで最短でも6ヶ月程度は必要となるケースが多いため、時間に余裕を持っておきましょう。
買取の仕組み
一方で買取の場合、仲介と比較すると必要なスキームが少ないことが最大の特徴です。
特に不動産会社が購入者となるため、買主を別に探す期間が不要な点は、大きなメリットになるでしょう。
その反面、買取は依頼してから引き渡すまでが短いため、次の住まいが決まっている方が安心です。
また不動産会社に依頼してから1ヶ月から2ヶ月程度で、引き渡しを行い現金化することが可能です。そのため離婚などにより、マンションなどを素早く処分して現金化する必要があったり、海外赴任が決定して日本に滞在する時間が残り少ない時など、少しでも早く処分したい 時にオススメです。
不動産会社に買取を依頼する流れ
不動産会社に対して、買取を依頼する場合の流れについて、細かく説明していきます。
そもそも買取の流れは単純明快です。
そのため、不動産会社が査定により提示する買取価格において納得できるのであれば、そのまま契約締結となり、マンションの引き渡しまで簡単にすすめることができます。
査定により金額を確定する
仲介の場合と同様に、買取りを実施する時も不動産会社に査定を依頼します。
買取では、この査定金額が不動産会社に売却する際の金額となります。
また査定を実施する不動産会社によって、重視するポイントが異なるため、その査定金額も異なってきます。そのため、査定依頼は適正価格を把握するためにも、複数の不動産会社に対して行うのが基本です。
また不動産会社は買取によって購入した物件に対して、必要によりリフォームやリノベーションを行い資産価値を高めて、改めて買主を探し売却します。
つまり「転売することで利益を得る」ことを目的としています。そのため仲介と比較すると、およそ1割から2割程度、売買金額が安くなる傾向にあります。
契約を締結する
査定により納得ができる金額であれば、不動産会社と契約条件を決めます。
売買価格や引渡しの日時、他に細かな約款などを契約書に記載して契約締結を行います。
細かな約款を含む契約内容については、不動産会社による契約書のテンプレートを基礎として特約事項を足しこむのが一般的です。そのため売る側としては、何かをする必要はなく説明を聞いて理解するだけで構いません。
引き渡し・売買代金の受領
契約締結した内容に従って物件を引き渡し、売買金額を受領します。
このように不動産会社に対して査定を依頼してから、約2ヶ月程度あれば引き渡しまで完了し、現金を受け取ることが可能です。
買取による売却のメリット
仲介による売却と比較しても、買取はメリットのある売買方法です。
売却金額は買取より仲介が高くなる傾向にありますが、その金額を考えても、買取には得られるメリットがあります。
もちろんマイホームとなる不動産は、価格の安いものではないだけに、どうせ売るなら1円でも高く売りたい、というのが当たり前です。
買取のメリットと仲介の金額と、どちらを優先するのかは、よく比較して検討をするのが理想です。
契約成立までのスピード感が早い
繰り返しになりますが、買取のメリットは契約成立までのスピード感にあります。
前述したように、不動産会社に査定依頼してから約2ヶ月後には、現金を受領することができます。
特に離婚による現金化を急ぐ場合、海外赴任により日本滞在の期間が短い場合、また別の不動産物件を購入している場合など、様々なケースで利用されています。
仲介手数料が不要
不動産会社が広告活動により購入者を探す場合、契約が成立した時点において仲介手数料を支払う必要があります。
しかし買取の場合、不動産会社が購入者となるため、そもそも仲介をする行為が発生していないため、仲介手数料の支払いは不要です。
買取は仲介と比較して売却金額が安くなる傾向にありますが、一方で仲介手数料が不要となるため売却金額によって、そこまで大きな金額差が生じないこともあります。
仲介手数料は「売買価格×3%+6万円」 に消費税を足したものです。
たとえば3,000万円の物件を売却する場合「3,000万円×3%+6万円」となります。
2022年時点で消費税は10%なので、96万円+9万6千円=105万6千円です。
売却する価格自体が、決して安い金額ではないだけに、仲介手数料も大きくなります。
買取により仲介手数料が不要となるのは、大きなメリットといえるでしょう。
契約不適合責任を負わない
契約不適合責任も近年、新しく登場した言葉です。
以前は、売主に対して瑕疵担保責任が定められており、隠れた瑕疵に対しては売却後も責任が発生しました。
それに対して契約不適合責任は「契約内容」が重要となり、契約内容に相違があり買主が不利益となる場合に、 売主が責任を負うことになります。
この法改正により、責任範囲が不明確であった「隠れた瑕疵」という耳慣れない言葉から、焦点が契約内容と分かりやすくなりました。しかし買主保護の観点が強まり、売主の責任がより重くなったともいえます。
不動産会社と直接取引をおこなう買取は、売主は個人であり買主は不動産会社(=宅地建物取引業者)との取引になることから、契約不適合責任の対象とはなりません。
つまり売買契約後、物件に不具合が生じた場合でも、売主が金銭的負担を負う必要がないのです。これは買取の「隠れた」メリットといえます。
よくある質問と答え
Q1. マンション買取とは何ですか?
あなたのマンションを不動産会社に直接売却することです。
Q2. 仲介会社は何をしてくれますか?
ポータルサイトやチラシなどで物件を宣伝し、買主を探してくれます。また、条件交渉や調整、契約書類等の作成なども行います。
Q3. 買取会社は、買い取ったマンションをどうするのですか?
買取会社の多くは、買い取ったマンションをリノベーションして再販売をしています。
Q4. 買取の場合、内見は何回ありますか?
1社に相談する場合は1回で済みます。複数社に相談する場合は、日程を提示して一斉に内見してもらう方法でも良いでしょう。
Q5. 買取のメリットは何ですか?
契約成立までのスピードが早い、仲介手数料が不要、契約不適合責任を負わない、などです。
まとめ
不動産を売却する際の、買取はストレスフリーな仕組みだといえます。
特に売買契約の締結までの期間が短いため「いつ売れるのか」「本当に売れるのだろうか」と心配する必要がないのは、精神的な負担が少ないでしょう。
また前述のとおり、契約不適合責任の対象外となることで、売却より時間が経過してから保証責任や修理対応などを行わなくて良いことは大きなメリットです。
確かに売却金額は仲介と比較して安くなる傾向はありますが、ストレスがなくなるという点は、特筆に値します。
買取という馴染みのない仕組みですが、仲介と比較して検討をするのも良いでしょう。
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