【マンション売却の流れ】必要な手続きを7ステップに分けて徹底解説!
更新日: 2023.03.10目次
「マンションの売却は初めてだし、どういった流れで売却したらいいのか分からない・・」
マンションの売却を考え始めた人の中には、どのような流れで売却したらいいか分からずに不安という方は少なくありません。
実際に、マンションの売却手続きには専門用語も多く、知識がないばかりに損をしてしまう可能性もあります。
今回は、マンション売却をしたことがない初心者の方にも理解しやすいように、マンション売却の流れを徹底的に解説していきます。
是非、マンション売却の流れを理解して、スムーズな売却ができるようにしていってくださいね。
【STEP1】必要な書類を準備する
マンション売却をする意思が固まったら、まずはマンション売却に必要な書類を準備していきましょう。
必要書類は不動産会社にマンションの査定を依頼する際にあるとスムーズですし、実際に売却が決まった際に、買主に引き渡す書類もあります。
一般的には、マンションを購入した際に不動産会社から受け取っているケースが多いですが、無くしてしまっていても法務局や市役所で再取得できる書類もあります。
どうしても書類が見つからない場合、マンション査定を依頼する不動産会社の担当者に問題ないか確認するのが良いでしょう。
- 登記事項証明書
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 登記済権利証(もしくは、登記識別情報)
- 固定資産税の通知書
- マンションの間取り図面
- 室内の設備表
- 建築確認済証(および、検査済証)
- マンションの管理規約
- マンションの重要事項調査報告書
必要な書類を揃えたら、マンション売却に必要な査定を不動産会社に依頼しましょう。
【STEP2】マンション査定の依頼をする
マンションを売却するなら、少しでも高く売却したいという方が多いでしょう。
しかし、市場価格からあまりにも離れた価格では、いつまでもマンションは売れずに手間と時間だけかかってしまう可能性があります。
マンション売却を成功させるために、不動産会社に査定を依頼しましょう。
適切な査定結果をもとに、いくらでマンションの販売を始めるかを決めていきます。
マンション査定を成功させるためには、1社だけではなく2社から4社の不動産会社に査定を依頼するのがおすすめです。
1社にしか査定依頼をしないと、運悪く査定をしてくれた担当者がミスをしていた場合、市場価格よりも高すぎる、もしくは安すぎる金額で販売をしてしまい損をしてしまうかもしれません。
複数の不動産会社から査定をしてもらい、その査定結果の根拠をきちんとヒアリングすることで、市場価格に近い金額を把握することができます。
結果として、より良いマンション売却に近づくことができます。
【STEP3】不動産会社と媒介契約を結ぶ
マンションの査定を受けた不動産会社の中から、マンションの販売活動を依頼するために媒介契約を結びます。
マンションの販売活動は不動産会社の担当者との協力が不可欠です。
査定結果はもちろん大切ですが、査定結果の根拠をきちんと説明してくれ、マンション販売にしっかりと取り組んでくれている不動産会社と担当者を見極めましょう。
媒介契約には大きく3つの種類があります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
それぞれにメリット、デメリットがありますが、マンション売却に慣れていないのであれば、複数の不動産会社に依頼ができる一般媒介契約からスタートするのがおすすめです。
もしくは、マンションの売却を完了させるまでの期間が決まっている場合は、早めに信用できる不動産会社を決めて、最初から専任媒介契約で進めるのが良いでしょう。
マンション売却のきっかけや目的を踏まえて、ベストの媒介契約を選んでいきましょう。
【STEP4】マンションの販売活動を始める
不動産会社と媒介契約を結び終わったら、実際にマンションの買い手を見つけるために、販売活動を始めます。
マンションの売却に向けて売主が行う主な内容は以下の3つになります。
- 内覧の準備
- 内覧当日の対応
- 販売価格の見直し
購入希望者は不動産会社がインターネットやチラシなどを活用した広告活動をしてくれるので売主は希望者が現れるのを待つだけです。
実際に、購入希望者が現れた際、一般的にはマンションの内覧を行います。
内覧の際には、購入希望者が「このマンションを買いたい!」と思ってもらえるように準備と誠実な対応が求められます。
特に水回りや玄関などが汚れていたりすると、新生活のイメージがしにくく購入してもらえる可能性が低くなってしまいます。
また、マンションについて、色々と質問もされますので、きちんと答えられるように改めてマンションについて理解を深めておきましょう。
その上で、マンションがなかなか売却できない場合には、販売価格の見直しも必要になります。
最初に決めた販売価格にこだわって、いつまでも売却できないのでは手間だけかかって目的が達成できなくなってしまいます。
どんなに査定をしっかりしても、実際に販売してみて市場のニーズが分かるケースもあります。
マンションの売却を始めてしばらくたっても反響が乏しいようであれば、販売価格の見直しにも積極的に協力していきましょう。
【STEP5】買い手が見つかったら売買契約を締結する
マンションの買い手が決まったら、売買契約の締結を行います。
売買契約の手続きとしては以下の3つがあります。
- 売買契約書の締結
- 仲介手数料の支払い
- 手付金の受け取り
売買契約の際は不動産会社に集まるケースが多いです。
一般的には、売主、買主、不動産会社の担当者が集まり、売買契約書の締結と仲介手数料、手付金の支払いを行います。
売買契約時の手付金は30万円、50万円など金額で決まるケースもあれば、売買価格の5%、10%と割合で決まるケースもあります。
仲介手数料についても、契約時は50%、残金は決済時というケースもあれば、決済時に全額の支払いを行う不動産会社もあります。
売買契約時にいくらの支払い、受け取りが発生するかは、事前に担当者と打ち合わせをしておきましょう。
また、売買契約の締結後にキャンセルになった場合は、手付金の倍額を支払ってキャンセル、もしくは違約金が発生しますので、契約内容について不明点は全て解決した上で契約を行いましょう。
【STEP6】マンションの引き渡しを行う
マンションの売買契約が終わったら、マンション引き渡しの準備をしていきます。
一般的には、マンションの売買契約から残代金支払いの決済まで1ヶ月前後の時間がかかります。
決済に向けて、所有権移転登記の手続きや、ローンが残っている場合は抵当権抹消の手続き、買主が住宅ローンを利用する場合はローン審査の手続きなどが必要になります。
引き渡しは残代金の決済と同時に行われることが多いので、融資を実行する金融機関、もしくは抵当権抹消を行う金融機関に集まって行われるケースが多いです。
マンションの引き渡しの際には、以下の書類が必要になります。
- 実印
- 印鑑証明書(取得から3ヶ月以内)
- 住民票
- 本人確認書類
- 固定資産税評価証明書
- 登記済権利証(もしくは、登記識別情報)
- マンションの鍵
- 抵当権抹消書類(金融機関が準備)
- 管理費・修繕積立金の確認書類
- マンションの管理規約
マンション引き渡しの際は書類が不足していると移転登記が行えず、引き渡し日を延期しなくてはなりません。
契約時と同様に、不足書類がないようにきちんと確認をしておきましょう。
【STEP7】翌年に確定申告を行う
マンションを売却したら、翌年には確定申告を行いましょう。
確定申告を行うのは、マンション売却をした翌年の2月16日から3月15日の期間になります。
マンションを売却して受け取ったお金は、譲渡所得として課税対象になります。
確定申告を行うことで、税金の特例申請や節税を受けられるケースがあります。
譲渡所得は以下の計算式で算出されます。
譲渡所得=譲渡価格(売却価格)ー取得費ー売却時の諸費用
取得費とは、マンションの購入額から減価償却分を引いた評価額になります。
売却時の諸費用とは、仲介手数料や印紙代などの売却時にかかった経費になります。
確定申告の際には、マンションの購入時、そして売却時に受け取った売買契約書や領収書一式をまとめておくと確定申告がスムーズに行なえます。
よくある質問
Q1. マンション売却を検討中ですが、何も知識がありません。何から始めれば良いでしょうか?
ポータルサイト等で、周辺のマンションがどのくらいの価格で売却されているか見てみましょう。
多くの場合、値下げ交渉幅を含んだ価格設定になっていますので、実際の成約価格は100~200万円くらい下の可能性がある、ということを意識してみると良いです。
Q2. 仲介会社に依頼するときに、決めておいた方がよいことはありますか?
仲介会社に依頼する前に、「いつまでに売りたいのか」「売却価格のデッドラインはいくらか」を決めておくとよいです。
Q3. 売却価格のデッドラインはどのように決めればよいですか?
(残債 + 諸費用) - 自己資金 = 売却価格の最低限のデッドラインです。
自宅を売却するには、残債を完済する必要があります。
Q4. 媒介契約には種類がありますか?
専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があります。
Q5. まだ住んでいるので内覧してほしくないです。
引っ越しが決まっているのであれば、その日以降で日程設定をしましょう。
売却後のトラブルを防ぐためにも内覧はしてもらった方がよいです。どうしても難しい場合は、内覧が1回で済む買取も検討しましょう。
Q6. 内覧で気をつけることはありますか?
ある程度の片付けはしておきましょう。
また、質問には事実を隠さずに回答しましょう。
Q7. 売買契約の後、残金決済までにすることはありますか?
引っ越しや、金融機関での手続き、買主に引き渡す書類の準備をします。
Q8. 売却後にすることはありますか?
翌年に、確定申告をしましょう。購入時・売却時の売買契約書や領収書をまとめておくとスムーズです。
まとめ
マンション売却は、一般的には3ヶ月から6ヶ月前後の時間がかかり、全体の流れを把握していないと思ったよりも手間暇がかかって負担が大きくなってしまいます。
また、マンション売却が初めてという方にとっては、おおまかでもマンション売却の流れを理解しておくことで、大きな不安を抱えることなく売却手続きを進めていけます。
そうはいっても、慣れないマンション売却をトラブルなく進められるか心配という方も多いでしょう。
マンションの売却は販売を依頼する不動産会社との密なやり取りが何よりも大切です。
まずは信頼できる不動産会社を見つけるために、2社から4社ほどにマンション査定の依頼をすることから始めていきましょう。