ペット(犬や猫)を飼っている人がマンション売却前に知っておくべきこと
更新日: 2023.03.14目次
ペットと過ごす時間は癒やしであり、幸せを感じられる瞬間です。
自由気ままに過ごす猫、ときに甘えてくる犬など、ともに過ごすことで、人生に刺激を与えてくれる大事な存在といえるでしょう。
もちろん、しつけや食事の準備など大変なこともあります。最近であればテレワーク時に、キーボードの上に飛び乗って謎の言葉をチャットで送信したり、オンライン会議にちらりと登場するハプニングも、よくある光景になっています。
幸せと日常に刺激をあたえてくれるペットを飼育することによる、マンション売却に関する影響について事前に知っておくべきことを説明します。
※本記事におけるペットとは主に「犬」と「猫」を指します。
結論:ペットを飼育していても査定額は下がらないが、内見時は配慮が必要
査定額を決める要素は、「相場」「建物グレード」「部屋の階数や位置」、そして「お部屋の状況」です。そのため、ペット飼育を理由に査定額が下がることはありません。
ただし、購入希望者には、ペットを飼育している人もそうでない人もいます。
飼育していない人にとってはニオイが気になってしまう場合もあるため、内見の際には配慮が必要です。
ペットを飼育していると起こりやすい部屋のトラブル
ただペットを飼育している、という理由だけで査定額が下がることはありませんが、ペットがお部屋の状態に影響を与えてしまうことはよくあることです。
ひっかき傷
最も代表的なのが、爪を研ぐことによる柱や壁のひっかき傷です。
これらはホームセンターなどで、柱や壁に事前に貼り付けることによって、損傷を防ぐ商品も買うことも可能ですが、それでも100%は防げないものです。
一方でこうした傷跡は、目で簡単に確認ができるため、補修がしやすいものでもあります。
柱や建具であればリペアや部分補修、壁紙のあれば張り替えることによって、ある程度の回復を図ることができるともいえます。
ペットのニオイ問題
一方で、 飼育している本人にとって、気が付きにくいのはペット臭と呼ばれるニオイです。 これはたばこ臭と同じで、一緒に暮らしているとマヒしてくるのか、わかりにくくなってしまいます。
そのため、売却する段階において、不動産会社の担当者や実際に室内を内覧した購入希望者に指摘されても、実感が湧かないことがあります。
まずペットを飼育しているということは、そのペットの匂いが染み付いていることを前提に考えておくと良いでしょう。
糞尿による床の腐食
ペットを飼育する場合、糞尿によるトラブルは避けては通れません。
しっかりとしつけを行いトイレの場所を完璧に覚えたとしても、その清掃のタイミングや、足や身体に付着した糞尿が、フローリングなどに染み付くこともありますし、場合によっては尿により腐食することも考えられます。
壁紙や柱の傷跡と同じように、目に見えやすいので把握は簡単ですが、簡単に修繕しにくいものです。
マンション売却時に修繕は必要なのか
マンションを売却するにあたって、修繕は最低限で済ませるのが、もっとも売却価格と修繕費用を見てもコスパの良い方法です。
たとえば、蛇口ひとつをとっても購入希望者の思い描くデザインと、 売主が修繕により発注するデザインは一致しないことがほとんどでしょう。
そのため、できる限り修繕の実施、また特にリフォームに関しては購入希望者の理想がかなう方法を選ぶと良いでしょう。
「ありのまま」が理想の売却方法か
理想は現状有姿と呼ばれる、ありのままの状態で売却することです。
リフォームに200万円をかけて、売却価格3,000万円で売り出すより、リフォームをせず2,800万円で売り出すほうが、リフォームにかける手間や時間が必要とならず、何かとメリットが多いものです。
もちろん、人が住むことができないような状況であれば、ある程度の修繕は実施しておく方がベターです。この辺りは、不動産会社と相談しながら、ベストな選択をきめていくべきです。
リフォームは売却時にデメリットにも
売却時に自分でリフォームすることは原則はおすすめしません。
キッチンだけ、お風呂だけ、床だけ、など部分的にリフォームしても、そこまで売却価格は上がらないことが多いです。
さらに、リフォームが購入希望者の好みとは異なるケースがほとんどのため、得策とはいえないでしょう。
良かれと思ったリフォームが売却時にデメリットになることもあります。
前述の例である蛇口は小さな出来事ですが、お風呂場やトイレ、またキッチンなど水回りに関しては、それぞれ購入者の希望イメージが強いため、売却前にリフォームすることは、得策とは言えないでしょう。
ペット対策の修繕により売却価格が高くなる
一方で、ペット可の物件であっても、ペット対策を目的とした修繕は、実施することにより、売却価格は高くなる傾向にあります。
それは建具のリペアであったり壁紙の張り替えであったり、ペットを飼育していたことの痕跡を消す修繕を指します。
ペット飼育の痕跡を消す方法
ペットを飼育していたことの痕跡を消す方法は、専門家に依頼することで、ある程度まで、きれいに実施してもらえます。
費用をかけたくない場合や、手先が器用な方であればDIYの要領で、自分で直すことも可能です。
最近ではホームセンターや、ダイソーなどの100円均一のお店で材料を購入することも容易となりました。
またYou Tubeなどで実際の方法を、動画で確認することもできるため、その敷居はかなり低くなっています。
壁紙の貼替えで傷を減らす
簡単に実施ができて、効果が高いのが壁紙の貼替えです。
壁紙自体は紙ですから、ペットの爪などで簡単に破れてしまう反面、貼り替えることも、それほど難しくはありません。
また、対象となる面積が大きいので、壁紙だけでも交換しておくと「きれいになっている感」を演出することが可能です。
建具はリペアやシートを検討
建具や柱については、交換は難しい部分ですので上から傷などの痕跡を隠すのがおすすめです。
リペア補修を行うことで見た目が、ほぼわからなくなるでしょう。もっと簡単に手間をかけないで隠すのであれば、上から貼り付けるシートを利用する方法もあります。
どちらが費用対効果に優れるかは、傷の状況や、その範囲により異なります。
ペットのニオイはオゾン消臭で消し去る
オゾン消臭は市販のスプレーなどでも効果は得られますが、専門家が使用する機械の方が、より強力な効果を得られます。
まずは市販のスプレーから試していき、効果を確認すると良いでしょう。
繰り返しになりますが、ペットと一緒に暮らしている家族では「鼻が慣れてしまっている」ため、正しい判断ができないものです。友人や知人などに確認をお願いできるのであれば、ぜひともお願いしてみましょう。
フローリングのリペアや貼替えは最低限で済ますことも
ペットの爪によってフローリングにも傷はついていきます。
これらは日常生活においても、ある程度はついていく傷のため、どこまで直すのか判断が難しいかもしれません。
フローリングの貼替えは費用が高いため、できる限りコストを抑えたいところです。
たとえば、フローリング用のワックスをかけることにより、光沢がよみがえり、傷を目立ちにくくする効果が得られます。それほど深くない傷の場合であれば、これだけでも十分に効果を得られるので、うまく利用していくと良いでしょう。
いずれ売却することも視野に入れたマンション選びも大切
ペットを飼育している方がマンションを購入する際には、こうしたマンションを検討すると、将来のおいて売却を検討する際に、後悔することが減るかもしれません。
ペット飼育可を売りにしているマンション
マンション自体がペット飼育可なだけでは、売却価格は下落しやすい傾向にありますが、全面的にペットと暮らすことをテーマとしたマンションは、需要が高くその価格が下落しにくい傾向にあります。
ペット足洗い場がエレベーター前などに設置されていたり、共用部分やエレベーター内に爪とぎ防止の対応がしていたり、 廊下の床などがペットが滑りにくい素材になっていたりなどなど。
ペットと暮らすことをテーマとしたマンションは、資産価値が落ちにくいといえます。
その反面として、 売却する際の購入を希望する者は「ペットを飼育している世帯」に限られるため、一般的なマンションの売却と比較すると、少し時間が必要となる傾向もあります。
立地が良い
不動産において、立地だけは後から変更することができない重要な条件です。
そのため立地が良いマンションは、 資産価値が高く築年数が経過していても、その価格を大きく下げない傾向が強いです。
将来的に売却する可能性があるのであれば、立地にこだわるのもポイントとなっていくでしょう。具体的には駅から徒歩5分以内、大型商業施設や商店街が周辺にあることを指します。
子育てに必要な施設が充実している
前述の立地という言葉に関連はしますが、 いわゆる『子育て施設が充実した地域』であることも資産価値を下げにくい条件です。
たとえば、保育園の数が多いことも、近年話題となっている待機児童の問題を解消します。また、そうした地域には、最近では少なくなった野菜屋や果物屋などの子どもの食事をサポートするお店が存在するのも大きな特徴です。
子育てに必要な施設が充実しているということは、 子育て世代が多く暮らしており、1世帯の人口が多いため、経済が循環しやすい地域でもあります。
そのため商売がしやすく、さまざまなお店が充実するなど好循環を見せる傾向にあり、結果としてマンションの資産価値を高める効果を生み出しています。
ただし子育てとペットは少し相性が悪い所がありますので、 こうした地域にペット飼育が可能なマンションは、決して多くないことは注意が必要です 。
よくある質問
Q1. ペットを飼育しているとマンション査定額は下がりますか?
ペット飼育だけを理由に査定額が下がることはありません。
Q2. ペットを飼育していると起こりやすい部屋のトラブル が起こりやすいですか?
ひっかき傷、ニオイ問題、糞尿による床の腐食などが起こりやすいです。
Q3. マンション売却時に修繕した方が良いですか?
場合によりますが、基本的には修繕はしなくて良いです。
する場合も極力最小限にすることをお勧めします。
Q4. ペット対策でできることには何がありますか?
建具のリペア、消臭、掃除などです。
Q5. 室内の状態がかなり悪いときはどうすれば良いでしょうか?
売却がうまくいかない場合は、買取を検討することもおすすめです。
また、買取の場合は自分での清掃や修繕は不要です。
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